紅茶の味はブレンドによって、本来持っている美味しさ、ポテンシャルを引き出すことができます。なぜなら、収穫の年や時期によりクオリティが変化するからです。茶葉を毎年、同じ品質、テイストでお届けするためにティーブレンダーが、テイスティングし、選りすぐられた茶葉を使い、さらにブレンドレシピを調整するきめ細やかな作業を施すことで、フィーユ・ブルーの突き詰めた美味しさが保たれているのです。
弊社の誇る商品“アメージングティー”や“フィーユ・ブルー”はティーブレンダー熊崎俊太郎なくては語れません。英国に学ぶ伝統のブレンド技術を駆使しながら、お茶が本来持っている風味や味わいを独自のブレンドによって引き出します。日本の水の特性を知り、ブレンドによる個性の引き立て方を熟知しているからできる、熊崎俊太郎のお茶はまさに紅茶の芸術です。
熊崎俊太郎が心身を休める短い旅行での夕暮れの記憶を辿り、ブレンドした「ラルジュ」。心身に軽い癒しをもたらすよう、ニルギリとウヴァを中心にブレンドし、サマーセイボリーやレモンピール、フェンネルなどのハーブを加えた香りが特徴的なブレンドティーでした。梅雨から夏へ、心身の疲れ、変化を感じる中で楽しんでいただけるよう製品化しました。
「オラトリオ」は日本では「聖譚曲」と呼ばれる音楽用語ですが、この年はクリスマスティーとして商品化。アッサムとケニアの紅茶をベースに、アップル、オレンジ、シナモン、ハイビスカス、ローズヒップをブレンドし、シナモンとミックスベリーのエッセンスで香りづけしました。ハチミツや赤ワインとも相性がよく、年末に向かう賑やかな団欒と荘厳で敬虔な心持をの両方を高めるようなブレンドティーでした。
「ヴァリアシオン」はバレエの見せ場ともいうべき踊りにちなんだ紅茶。ひとつの茶葉の中にふたつ(男女それぞれの踊り)の風味を織り込むことで表現しました。茶葉はヒマラヤ山麓の銘茶ダージリンをベースに中国茶とミントをブレンド。南国の花と果実のエッセンスで香りを整えました。炭酸出しのシャンパンのような風味が忘れがたいインパクトで、未だリクエストを多くいいただくブレンドです。
日本的な“甘く清らかで、奥ゆかしく美しい”美味しさを追求しつつ、『特定できそうですぐには判然としない生産地や収穫時期、そのすべてが遠ざかる中、ただ心地よい充実感だけが残る』という、熊崎俊太郎が長年ライフワークとして取り組んでいるブレンド「無音無景」を、2009年バージョンは雑誌企画に合わせリーフティータイプで商品化しました。
熊崎俊太郎プロフィール
熊崎 俊太郎 / KUMAZAKI Shuntarou
フィーユ・ブルー ティーブレンダー / ティー・コーディネーター / 日本紅茶協会認定ティーインストラクター
日本の紅茶界を代表する紅茶専門家。幼少期より紅茶、カフェ文化に興味を持ち、学生時代より喫茶ビジネスの道に飛び込み、紅茶専門店?紅茶輸入商社勤務を経て独立。カルチャーサロン、大学の講師や、紅茶文化に関する講演活動のかたわら、カフェ、レストラン、ホテルのティールームのコンサルティングやオリジナルティーのブレンド開発、商品企画を数多く手掛けている。ティーブレンダーとしてオリジナル紅茶ブランド、フィーユ・ブルーの開発責任者として、紅茶だけでなく日本茶、中国茶含めた茶全般を素材にして、最高の味を引き出す数々のブレンドを発表している。熊崎の「茶葉本来の持つ力強さと繊細なニュアンスがバランスされたブレンド」は“まるでアートのよう”と評され、ティーカップ1杯の中に完成するその世界観は多くの人々に感銘を与えている。日本における紅茶文化の啓蒙のため、著書の出版、テレビ・雑誌等のメディアへの出演も積極的に行っており、特に紅茶の基本書や雑誌の紅茶企画では最も多く取り上げられる存在となっている。近年はアーティストやグローバルなブランドとのコラボレーションによる活動が増え、多くのブランドにおいて特別なオリジナルブレンドティーも発表、提供している。最新著作は「紅茶を楽しむ。(大泉書店)」
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株式会社フィーユ・ブルー
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