実りの秋はフルーツを添えて、パウンドケーキをおもてなしスイーツに
2017.09.22
今回は「セイロン」に、ぴったりなパウンドケーキの秋らしい盛りつけ方とリンゴのソテーを教えていただきました。シンプルなパウンドケーキもフルーツやクリームを添えると印象がずいぶん変わります。これからはフルーツも風味が濃くなり、おいしくなる季節。市販のものでも、ほんのひと手間加えるだけでおもてなしスイーツになるので、気軽にいろいろに楽しんでみましょう。紅茶が美味しくなる季節、秋のコーディネートで楽しいティータイムをお過ごしください。
フィーユ・ブルーの「セイロン」はバターの風味によく合うので、スイーツとの組み合わせを考えたとき、パウンドケーキがまず浮かびました。
さらに、そろそろ栗が店頭にも並び始めますが、栗との相性もよいので、栗のパウンドケーキはとくにおすすめです。栗は食感、味わいともに秋の味覚を代表するもののひとつですが、甘みが弱めなので、スイーツとして使うときはそれを補うことも必要です。このセイロンは紅茶本来の甘みがあるので、シンプルな栗でもおいしさの輪郭がはっきりして、一層おいしく感じられます。
バナナのパウンドケーキなどは逆に強い甘みを紅茶の余韻ですっきりと調和してくれて、こちらもおいしい組み合わせでおすすめです。
この「セイロン」はシンプルなイメージですが、個性も茶葉自体の味わいもしっかりしているので、スイーツに合わせやすく、レッスンでもよく利用しています。
お皿のサイズにもよりますが、小ぶりなパウンドケーキを選ぶとバランスがとりやすくスマートな印象になります。そこに、季節のフルーツ、生クリーム、ちょっとしたクッキーなどを添えてみましょう。秋からならリンゴやナシなどを煮たり、巨峰やイチジクをそのまま飾ったり。色味も落ち着いた旬な美しさになります。
リンゴ 2個(紅玉など硬めのもの)
グラニュー糖 70g
バター 20g
水 大さじ1
グラニュー糖、バター、水の順番で鍋にいれて弱火にかけます。
焦げ付かないよう、鍋を動かしながら、薄茶色のカラメル状にします。
皮を剥き、くし形に切ったリンゴをいれて、焦げないようにトングなどで両面にカラメルがつくように動かしながら15分ほど煮詰めていきます。
全体にカラメルがまわり、リンゴが柔らかくひと周り小さくなったらでき上がり。煮詰め具合はお好みで。
パウンドケーキには表があるのをご存知ですか。膨らむ加減でも変わってきますが、山形に膨らむものは切った面が広い方を表にすると、より大きく美味しそうに見えます。
バランスをみて盛りつけましょう。フルーツはカットしたものの方が瑞々しさから艶感も加わり、お皿にも映えます。
大きめのパウンドケーキでフルーツを使わない場合、生クリームにアーモンドプラリネ、ナッツ類、ココアパウダーや粉糖をふるだけでも印象が変わります。
フィーユ・ブルーの「セイロン」は、普遍的な“紅茶”のイメージを大切にしつつ、我々のこだわりである素材感と複雑さを隠し持たせる工夫をブレンドにしています。
一般に流通している“シンプルな普通の紅茶”のように表向き感じさせておきながら、複数の生産地区の茶葉を組み合わせることで、茶葉本来の旨み、キレのある香り立ち、さっぱりとした余韻、大人びたコクと渋みが、風味の裏側でバランスするように設計してあります。
haru先生に感じていただき、そして実践していただいた通り、全体をシンプルなパウンドケーキに合わせつつ、デコレーションの工夫で、ブレンドに隠し持たせた様々な表情を引き出し、ひと皿を何通りにもお楽しみいただくのは「セイロン」の最高の活用法だと思います。
何より、賑やかな盛り付けのスイーツで気持ちが華やかになりますので、より楽しいティータイムが過ごせますね。
フードコーディネーター。祐成陽子クッキングアートセミナー・フードコーディネーターコース卒業。作りやすく色味も美しいパンやお菓子が評判で、お菓子が引き立つコーディネイトやラッピングも人気。