アールグレイは19世紀に誕生した紅茶で、当時のイギリスの外相、グレイ伯爵（アールは「伯爵」の意）のお気にいりであったことからこのように名づけられたと言われています。もともとは中国の紅茶に、中国特産の柑橘系果物の香りをつけたのが始まりで、これがイギリスで人気になり、同じような紅茶を作りたいと考えた人が、シチリア島のベルガモットの精油で着工することを思いつきました。

ベルガモット (ベルガモットオレンジ)とはイタリアのベルガモではじめて栽培されたことがこの名前の由来とされる、ライムやグレープフルーツと同じ仲間の柑橘です。その果実は苦く、食用には適さないため、果実からとったオイルが香料として使われたり、アロマオイルとして広く用いられています。現在ではその種類も増え、香りも複雑になり、レモンやオレンジ、グレープフルーツなどさまざまな柑橘を感じるものがあります。

近年、アールグレイ自体のベースの紅茶もキームンだけでなく、ダージリンやスリランカの紅茶をブレンドしたものなど味わいも多様になり、さらに伝統的な製法だけでなく、ハーブなどを加えた新しいタイプも増えてきました。

それぞれのブランドの個性が出る紅茶だからこそ、フィーユ・ブル―でも「アールグレイ」は、そのブレンドや香りにこだわったものとなっています。
正統派とされる、キームンを軸にブレンドしていますが、モダンで軽やかなさっぱりした口当たりも感じられるよう、ニルギリ、セイロンをブレンドしてバランスをとっています。
個性的なキームンのスモーキーな口当たりも飲みやすくほどよいアクセントに、クラシカルでありつつ、モダンな印象もある、複数の方向性を１杯に集約したアールグレイに仕上げました。
香りの面でも、複数産地の違うタイプのベルガモットを重ねることで、最初のフルーティーな香り立ちから余韻まで、変化をもって楽しめるようにしてあります。
定番の紅茶であるからこそ、比べる楽しみもあるアールグレイですが、香り立ちから飲み終わりまで、フィーユ・ブル―のブレンドの魅力、バランスのよさを感じていただける紅茶です。

フィーユ・ブル―の「アールグレイ」をひと言で表すとすれば“万能”な紅茶。
クラシカルな基本を押さえた味わいであり、モダンさも感じる「アールグレイ」は大切なティーカップをひきたてるフォーマルな１杯にも、日常のマグカップで楽しむカジュアルな１杯にもふさわしいものとなります。スイーツにも合わせやすく、アイスティーもミルクティーもおいしい紅茶は、いれる紅茶を迷ったときのおすすめのブレンドです。
さらにベルガモットの香りはリフレッシュ、リラックスという動と静のどちらの気分も引き出すもの。どちらの気分になりたいか意識して飲むと、より効果を感じることができるでしょう。さまざまな要素を用意した味わいは飲み手次第でいろいろな味わいを引き出せます。どうぞ今日の気分の「アールグレイ」をお楽しみください。