2019.07.04
「パルフェタムール」をいれたカップを口に近づけると、ふんわりと甘くて他にはない香りに包まれたような気分になります。
パルフェタムールの複雑な香りは、まずバニラ、そして花(すみれ)の香り、柑橘の香り、シナモンのようなスパイス香などで構成されています。この香りはチョコレートに含まれる要素に近い部分があり、相性を考えて味わいの流れもつくったこともあり、まずチョコレートと一緒に、とおすすめしています。
もちろん、この香りの要素は他のスイーツにも含まれており、チョコレートに限らず、合わせるスイーツによって、紅茶自体の印象も変わったり、スイーツのこれまで気づかなかった部分に気づいたり、一層香りに注意がいったりと、面白い発見があります。今回はぜひお試しいただきたい、いくつかのパターンでご紹介します。
スイーツの香りと食感に注目して、
このブレンドの面白さをスイーツでさらに楽しんでみましょう
今回は歯ごたえや傾向が違う、①オレンジピールチョコレート ②八つ橋 ③バニラウエハース とペアリングしてみます。
オレンジピールチョコレート。このタイプのスイーツはひとつで、風味の違いを比べやすいスイーツです。まず、チョコレートだけ、そして、オレンジピールだけ、最後にチョコレート+オレンジピールに紅茶を合わせると、紅茶の印象も確かに変わります。
この「なるとオレンジピールチョコレート」は、チョコレートのかかっていないオレンジピールだけの部分があり、今回の食べ比べ向きのスイーツ。どれも相性がよく、ピールのまったりとした食感も手伝いそれぞれの風味をしっかりと味わうことができますが、私は、やはりチョコレート+オレンジピールの時が紅茶も一層美味しく感じることができました。
米粉や砂糖などシンプルな材料でつくられる八つ橋はポリポリと硬い食感。ニッキの香りが印象的です。
ニッキの香りが、パルフェタムールにも感じるシナモンの香りとも近く、噛み心地が強いことから、紅茶本来の香りの情報が若干遠のきます。この組み合わせ、私はよりパルフェタムールの紅茶本来の味わいを強く感じる気がします。
サクサクと軽い食感のウエハースは、元来紅茶の風味をひきたて、非常に相性のよいスイーツ。さらに、こちらはバニラのクリームがサンドされているもの。
パルフェタムールのバニラの香りが、最後に感じるスイーツのバニラの香りの印象とつながり、私はより、長くバニラを感じることができるように感じました。
チョコレートを合わせる場合も、複数種のチョコレートを用意して食べ比べてみたり、途中でミルクティーを加えてみても、味わいの幅が広がります。お気に入りのチョコレートでも、気づかなかった部分にスポットが当たることもあり、新しい発見もあるかもしれません。
今回のスイーツ3種は、5月のワールドティーフェスティバル2019で、ティーブレンダー 熊崎俊太郎がセミナーを開催した折にパルフェタムールの味わいの説明のために選んだもの。どの組み合わせも美味しいペアリングなので、おすすめです。
色々なスイーツと組み合わせて、「パルフェタムール」の美味しさをさらに楽しんでみてくださいね。