from KUMAZAKI ~ティーブレンダーより 2021.11.01

11月1日は、日本における「紅茶の日」です。

折しも、あたたかい紅茶がより美味しく感じられる季節…ほんの少しだけ、普段よりも“紅茶”の存在を強く意識していただければ幸いです。

 

「紅茶の日」に関する情報も、各種のメディアで幾つか目にされることでしょう。このように世の注目を一点に集めることも大切ですが、折角の「おすすめ」が、一年に一日、それこそカップ一杯分だけで終わってしまわないよう、紅茶の業界では「11月は紅茶月間」という取り組みも併せて行っています。

そもそも、これをお読みの皆さまは紅茶に相当な興味をお持ちでしょうし、既に日常生活を豊かにする存在として紅茶を日々活用されている方も多いと存じますが、ぜひ今月は普段にも増して“紅茶”に親しみ、できれば周囲の方にもこの良さを少しでもお伝えいただければ、と思います。

 

昨年の11月1日には、世界的なCOVID-19問題に対して、こんなときこそ生活の豊かさや人との交流を保つために紅茶を活用いたしましょう、とコメントさせていただきましたが、やはり一年程度では事態の劇的な終息は見られず、昨年の内容をこの機会にもう一度ご覧ください、と申し上げたい状況のままとなっております。

とはいえ世界は回復に向けて、そして新しい時代に向けて日々前進していることも事実ですし、良い方向に歩んでゆけることを願いつつ、私もささやかながら自分のできることに取り組んでおります。

では恒例の、熊崎からのご提案です。今年の11月は「お気に入りの“紅茶”を確認しておこう」といたします。

私はイベントやインタビューで「お気に入りの紅茶は何ですか?」と訊かれることがとても多いのですが、あまり複雑怪奇な返答をして相手を困らせてもいけませんので(残念ではありますが)お仕事と割り切って、基本的には、そのとき注目している産地や手掛けたばかりのブレンドを挙げることにしています。この手の質問で期待されている返答は、間違いなくそういった「商品種」に関することですしね(笑)

でも内心では「お気に入りの“紅茶”」には色々なあり方が想定されてしかるべきだよなぁ、といつも思っています。天邪鬼な考え方かもしれませんが、何より紅茶好きの方にとって一商品選べというのは苦行どころか悪夢としか思えませんし、また紅茶風味のスイーツや、市販の紅茶飲料がお気に入りであっても何ら不思議はありません。さらに踏み込んで考えれば、紅茶葉は何でも構わなくて「大好きなこのカップに紅茶液が注がれていること」というのも立派な「お気に入りの“紅茶”」といえるのではないでしょうか?

そして、それらすべてが年月とともにご自分の中で変わってゆくことも、毎日多種多様な“紅茶”に触れ続け、その先にあるものについて考え続けている私としては、ごく自然なことと受け止めています。

だからこそ、毎年の紅茶月間を利用してご自分の「お気に入りの“紅茶”」について考えをめぐらせること、過去の「お気に入り」だったものを振り返ることは、とても意味のあることだと思いますし、ひいては生活をより豊かに感じることにもつながるはずです……まあ、これは数多の趣味の世界で通用する楽しみ方のひとつでもありますね。

さて、おかげさまでフィーユ・ブルーは、来月で設立15周年を迎えることとなりました。これもひとえに皆さまが「お気に入りのひとつ」に選びつづけてくださった結果と、改めて御礼申し上げます。この15周年の節目を記念して、いくつかの企画を順次実施すべく、準備しております。いずれも、これまでを振り返りつつ、新しい時代、新しい生活様式を念頭に置いた提案を織り込んだものになる予定です。どうぞお楽しみに。

まずは折角の11月1日、ご自分が「紅茶の日」に似合うと思える一杯を用意して、美味しく楽しいティータイムをお過ごしください!

ティーブレンダー 熊崎 俊太郎