2022.11.01
11月1日は、日本における「紅茶の日」です。
折しも、あたたかい紅茶がより美味しく感じられる季節…ほんの少しだけ、普段よりも“紅茶”の存在を強く意識していただければ幸いです。
「紅茶の日」に関する情報も、各種のメディアで幾つか目にされることでしょう。 このように世の注目を一点に集めることも大切ですが、折角の「おすすめ」が、一年に一日、それこそカップ一杯分だけで終わってしまわないよう、紅茶の業界では「11月は紅茶月間」という取り組みも併せて行っています。
そもそも、これをお読みの皆さまは紅茶に相当な興味をお持ちでしょうし、既に日常生活を豊かにする存在として紅茶を日々活用されている方も多いと存じますが、ぜひ今月は普段にも増して“紅茶”に親しみ、できれば周囲の方にもこの良さを少しでもお伝えいただければ、と思います。
さて現在、COVID-19、気候変動、政治の停滞、加えて世界情勢までが緊張を高め、これらの影響で起きた食料・エネルギー問題による物価高騰と、世相に暗い影が落ちています。 もちろん歴史に学べば、過去は生きてゆくのにもっと厳しい時代ばかりですし、現代は技術の進歩や知識の蓄積があるぶん、より良い解決の道がたくさん見つかるはずです。 あとは我々一人ひとりが意識を高く持って、日常のささやかなことからでも行動するだけだと思いますし、「紅茶を生活にうまく取り入れておられる方々」は、健全な生活意識が備わっているからこそ、紅茶の活用に意味を見出して紅茶に親しんでおられるのだと日々実感していますから、こういった呼びかけをさせていただくことにも意義があると確信しています。もちろん私も、世界がより良い方向に歩んでゆけることを願いつつ、ささやかながら自分のできることに取り組んでおります。
では恒例の、熊崎からのご提案です。今年の11月は「“紅茶”の新たなお茶請けを開拓してみよう」といたします。
紅茶は実に多くの食材と相性が良く、それゆえに世界に広まって定着した飲料ともいえます。フード(スイーツ)ペアリングという考え方も身近なものになりましたし、この特性が情報化社会になってより着目され、その情報が拡散して、それを参考に実食した方がまた情報を発信する、という良い循環が生まれた結果、諸事情でひっそりと消えそうになっていた銘菓の製造が継続されたり、市場流通が難しかった新たな品種の果物が注目されたりといった、嬉しい展開につながるケースも多くみられます。
飲みなれた紅茶は、新たな味の探究をする際にも落ち着いてじっくり味わえるような力を発揮してくれます。 そして、情報をもとに開拓した新たなお気に入りが見つかれば、お茶の時間はより多彩になり、お取り寄せや物産展などを通じて少し遠い土地の食文化やその現状に触れることは、さまざまな形で、問題解決への協力にもつながることでしょう。
この11月はぜひ、未食のお菓子や新品種の果物などを入手して、紅茶と合わせて召し上がってみてください。
おかげさまで、フィーユ・ブルー Twitter企画「今日の紅茶」は先日4周年を迎え、5年目となりました。ホームページ < https://feuillesbleues.com/today/ > では、スタッフによるその積み重ねの成果をご覧いただけるようになっております。凝ったおもてなしのしつらえから飾らない日常まで、あらゆるパターンのティータイム写真が並ぶさまは壮観です。四季折々の、そして様々な美味しいお菓子との組み合わせにこだわった、楽しいティータイムの記録を振り返ってお楽しみいただき、今日召し上がる茶葉の選択や、お茶請けなどの「お取り寄せ」の参考にしていただければ嬉しいです。
まずは折角の11月1日、ご自分にとっての「紅茶の日」にぴったりの一杯を用意して、美味しく楽しいティータイムをお過ごしください!
ティーブレンダー 熊崎 俊太郎